GS通信vol.5 我が母校~『智弁和歌山』
今春の選抜甲子園で、決勝に進出すること
が決まった、母校智弁和歌山のことを少し
お話したいと思います。
今から35年前の春の日のこと。
「入学生諸君。今日から高等部編入クラス
の生徒は東大合格を目指して学業に、
野球部の生徒は甲子園出場を目指して野球
に、己の命をかけて励みなさい」
入学式の冒頭、智弁和歌山の藤田照清校長
は真顔でこう宣言しました。そしてこの日
を境にして、想像を絶するスパルタ教育の
渦中に身を投じることになりました。
すでに高校1年生の学習内容の大半を終え、
1年前倒しで高校2年生の学習内容へと進む
内部進学組と高校2年生で合流するために、
高校1年間で高校2年までの学習内容を履修
するという超過密スケジュールの日々が
始まったのです。
平日70分授業の6時限。最後の授業終了が
夕方5時。それでいて宿題の量も膨大で、
毎晩12時近くまで最低4時間は家でも勉強
しないと本当に宿題が終わらない。
倒れこむように入った1学期の夏休みは、
たったの1週間(泣)
秋にもなると、全身に蕁麻疹が出るほど
精神的にも追い込まれ、自分が勉強でき
る限界をこの時に悟りました。
まさにがむしゃらに勉強と格闘し続けた
高校1年間だったわけです。
さてこれだけ頑張るとどうなるか。
高校入学前の模試偏差値は、ローカルの
集団塾の模試で60~65の間でしたが、
入学後は河合塾の全統模試で英数国の
3科偏差値70超えが当たり前という
位置までたどり着いたのです。
ちなみに旺文社の数学模試では偏差値91
を記録したこともあります。
2万人の受験者のうち200番以内だと
それぐらいの数値が出る時もあるんです。
でもね青春の時間がないんです泣
やっぱり他校の生徒と同じように、自分
も輝く青春を謳歌したい。となると、
いかに効率良く勉強するかしか方法は
ありません。
とにかく片っ端から勉強法や暗記術の本
を読み漁ったわけです。
そして残りの高校2年間は、いかに少ない
勉強時間で、最大の学習効果を出すか。
このテーマに関しては同級生の誰にも
負けないくらい取り組んだわけです笑
これこそ今まさに学習塾を営んでいる
原点でもあります。
私は教室で生徒さんに、できる限り
効率良く勉強してもらえるよう、勉強法
についてもよくアドバイスをします。
『勉強を何時間やったかなんて本当の
ところは意味がない。大切なのは
どれだけ集中して、効率良く勉強できたか。
そしてその分、青春を楽しむ時間も大切
にしよう』
これは自らの経験で学んだ人生訓
そのものでもあるのです。

